3人目のチーフ

映画、演劇、本エトセトラ。アラサーOLケイの日常をちょっと離れて。

【少女漫画7】相原実貴「5時から9時まで」

昨日電車に本を逆さまにして読んでいる方がいたのだけど、脳トレかなにかだろうか。そして今朝の電車も、目の前の女性がユーリonIceのコーチがひざまづいて主人公の靴紐を結ぶシーンをスマホで何回も巻き戻して見ているし、電車の中の自由よ。どもケイです。

 

アラサーOLケイの少女漫画感想です。好物は魔法、両片想い、侍女、騎士、幼馴染、寡黙系男子、魔法(2回目)。まゆげが毎日同じ形の女子にはジェラシーしか感じない。

 

相原実貴5時から9時まで

海外ドラマのような生活を夢見ている、英会話講師の桜庭 潤子。27歳の誕生日を境になぜか次々と異性から好意を寄せられるが、なんの因果か毛嫌いしていた見合い相手の僧侶、星川 高嶺と関係を持ってしまう。「深く結ばれた間柄なら結婚は当然の成りゆき」と主張する星川だったが…(wiki

石原さとみ&山P主演でドラマ化された作品。主人公の英会話講師淳子と僧侶高嶺の関係を軸に、受付嬢のキラキラガールまさこと高校生セレブの蜂谷、腐女子百絵とイギリス人イケメン講師アーサー、等々ラブストーリー百景が繰り広げられる。

前半は淳子の逆ハー感の勢いがある展開だが、巻を追うにつれ脇カプエピソードが増えていきます。

 

ネット各マンガレンタル&販売業者も猛プッシュだったので、普段あまり手を出さない分野に手を出したケイでしたが結果は…一勝一敗!!

主役カップルには疑問符が先行しちゃったけど、脇カプは良い!

 

とりあえず主人公淳子に言いたいのは、逃げてー!!の一言に尽きる。僧侶高嶺は俺様気質&極端&愛が情熱的ということで、淳子を監禁したり、キャリアアップ面談を妨害したり、と思えば自分の思い通りにするためには高価な靴をプレゼントしたり、マンションを贈ったり……これ、立派はDVです!

と、最近までDV男にどっぷり浸かって心身がぼろっとなりやっとのことで逃げ出したので、声を大にして言いたい!

漫画では愛ゆえに!みたいな美談になっていますが、実際は生活の道や本人の生きがい、やりたいことを絶って自分に依存させる(都合のいいことを本心から言って、何かを切る度に物や愛情のプレゼントをたっぷり差し出し、言う通りにならない場合は原因不明に不機嫌だったり怒鳴ったりする)ってモラハラハウツーの基本のキなので、読んでいて怖かった。

自分を献身的に情熱的に愛してくれるハイスペお金持ち男子が良い…という淳子の気持ちもわからんではないのですが、自立した女性に惹かれます。私は。

 

一方、脇カプのモモエ&アーサー編は良いですね。モモエのオタクならではのこじれた思考回路がリアルで良い(しかも、モモエはちゃんと美女設定なのでファンタジーすぎず)。アーサーみたいに名家の出身が、なぜか英会話教師という違和感はぬぐえず……外資コンサルからの出向とかの方がよりシンデレラ感が出ると思うの。

 

前半はSATCですが、途中からどんどん少女マンガだったのでどちらの作風が好きかで評価が分かれそう。(非モテ女子は少女マンガが好きだぞ。)

 

ストーリー☆☆

出てくる男性の納得感☆☆

美形男子☆☆☆

群像劇としての面白さ☆☆☆

 

【少女漫画6】深海魚「惚れない花嫁」

ども、昨日の睡眠時間は20時間。ケイです。放っておくといつまでも寝るダラダラ気質なので、休みの日も予定を適度に入れて今日もまた無駄な1日を過ごしてしまった症候群を回避するようにつとめているのだけども、昨日は半年ぶりぐらいにやってしまった。

11時に起きて朝昼ごはんを食べて、そこからゴロゴロしながらネット小説(R18)を読んでいるうちにうとうとし、夜8時半に目覚めた時の気持ちを30文字以内で述べよ。

 

アラサーOLケイの少女漫画評です。好物は魔法、両片想い、侍女、騎士、幼馴染、寡黙系男子、魔法(2回目)。ヘアアイロンで髪を上手く巻ける女性にはジェラシーしか感じない。

 

■深海魚「惚れない花嫁」

惚れない花嫁 (フラワーコミックスアルファ)

失恋の勢いで希が一夜を共にしたのは、イケメンかつ仕事もできる社内で抱かれたい男NO.1の考太郎。孝太郎にのぼせせず冷徹に振る舞う希に待っていたのは孝太郎からのプロポーズだった…

 

タイトル作品を含む1話読み切りの短編集です。また、惚れない花嫁→イケない花嫁→抱かない花嫁と、巻を分けての短編連作になっておりそれぞれの他の短編もイロモノが多くて面白いので買って損はないかなぁと思います。割とコメディ寄り。

 

とにかく絵が好み(またそれか)。主人公たちがオメメぱっちりで、表情もキュート、涙まじりの喜びや悲しみも含めてケイの琴線であるお姫様要素満点。ヒーローも髪型や目元など各話で被らないように工夫されています。絡みもロマンティックで素敵。

納得いかないのは主人公たちの胸元が概ね特盛なところですかね(またそれか)。ほとんどのお話がガンバる私を見つけてくれるヒーロー系のお話なので、シンデレラを夢見るけど分をわきまえて口には出さないアラサーのフラストレーションは解消されるのですが、これで主人公がまな板であればなおよかった。

 

ムチムチ体型は作者の他作品でも楽しめます。

おねだりガール (フラワーコミックスα)

 こちらは痴女めぐなが大好きな歩武にあんなことやこんなことをしながら迫り、行き違いがありつつ両想いになる2巻のシリーズです。

方向性としてはToらぶるなんだけど、がんばるヒロインとおおらかに受け止めるヒーローという基本路線はブレないので良いです。

 

胸盛り度☆☆☆☆☆

くすりと笑えるコメディ☆☆☆☆

ストーリー☆☆☆

シュール☆☆☆☆

ブラナーシアターライブ「ロミオとジュリエット」

ファンタスティックビースト初日ですが、いそいそと演劇を観に映画館へ出かけたケイです。

オリバンダーさんの店で購入したフラーデラクール杖を所持し、今年のコーデガンブームを堂々とホグワーツローブごっこができると歓喜しているケイとしては、当然ファンタビは観たい。

ただこのシアターライブ系は上映時間が大体1週間であり観に行けるチャンスは一度か二度。という訳で、今日も今日とて日本橋のtohoシネマズへ行ってきた。

 

⬛️ブラナーシアターライブとは

俳優・監督のケネス・ブラナーが主宰するケネス・ブラナー・シアター・カンパニーが、ロンドンのギャリック劇場で上演した舞台を映画館で楽しめる企画。第2弾は若い男女の悲恋を描くシェイクスピアのロマンス劇を収録。ブラナーがメガホンを執った『シンデレラ』のリリー・ジェームズリチャード・マッデンが本舞台で再共演を果たしている。

f:id:chi-fu3:20161123170722p:image

イギリスのロイヤルナショナルシアターの演劇を映画館で観る、ナショナルシアターライブには前からポツポツ通っていたが、このブラナーシアターライブの特徴は何と言っても映画館上映も視野に入れて、画面作りをしていること。

ズームになったり角度を変える動きのあるカメラワークや、舞台もあまり奥行きを使わずに映画館でも違和感なく観られる。また、今回のロミオとジュリエットの冒頭にはティーンエイジャーに扮した何人もの役者たちが、10代ならではの悩みに加えて一目惚れや恋について話すインタビューシーンを入れて、「一目惚れで死を選ぶ」というさまよえるシングルアラサーOLが後ろ足で砂をかけたくなるロミジュリの世界観への足がかりを作ってくれていた。

また本作の大きな特徴は全般白黒映画であるということ。

モノクロの世界であるがゆえに、登場人物の悲哀がよく伝わるような絵になっていた。

 

お話としてはロミオとジュリエットだが、友人マキューシオの語りにフォーカスされていたり、ジュリエットのロミオ、あなたはなぜロミオなの?のシーンを酒をラッパ飲みした勢いの告白にしたり…と、乙女ドリーム爆発の交わされる心と体のエロ演出を期待して行くと、清潔感におののくような感じでした。美男美女揃えといて初夜のシーンもまさかの朝チュンなんだぜ!おじさんがっかり!

やはり、ロイヤルバレエのいちゃいちゃロミジュリこそ私の理想なのだということを再確認。

 

もちろん、冒頭の街の雑踏から舞踏会のシーン、ジュリエットが眠り薬を飲むシーンなどスタイリッシュで鳥肌。

随所に挟まれるウィットに富んだギャグに笑い止まらず。古い肉ソングをマキューシオが歌い、ロミオとベンヴェーリオがいい加減に合の手を入れる箇所などもシェークスピアの国の本気のオヤジジョーが冴え渡りケイは満足でした。

 

あと、ジュリエット役のリリージェームズの美しさね。同じ世代とは思えない清冽さと、胸の豊かさ。まな板族の末裔の名をほしいままにしているケイとしては、あのたゆんと揺れる胸とあどけない横顔があれば、そりゃあ名家の跡取りと侯爵をほしいままにできるわなと思ったり。

 

でもこの劇のジュリエットは自立している。ジュリエットが毒を飲む逡巡を見せている間、ああそうか、1人で暗闇を歩くのだなとすとんと胸に入ってきた。最近自分の価値観が揺らぐことが多かったのだけど、恵まれた境遇よりも自分の決断に全てをかけて闇に堕ちて行く彼女を見て、私もまた1人で歩くのだと納得できた。孤独とはまた違うのだけど、寂しくて泣きそうだけど、行かねばならないのだろう。モノクロームの世界観が胸に染みた。

【少女漫画5】森本梢子「高台家の人々」

ども、ケイです。

 

どんな素敵な服でも最終仕上がりが昭和っぽくなる系OLケイの少女漫画評です。好物は魔法、両片想い、侍女、騎士、幼馴染、寡黙系男子、魔法(2回目)。男性との正しいラインのやりとりができる女性にはジェラシーしか感じない。

 

◾️高台家の人々

[まとめ買い] 高台家の人々(マーガレットコミックスDIGITAL)

平野木絵は30歳になったばかりの地味めなOL。趣味は妄想。そんな時に、イケメン社員・高台光正が転勤してくる。実は光正は人の心が読めるテレパスだった。光正は木絵の妄想と人柄に惹かれ、2人は付き合うことに。

少女まん…が……?

木絵と光正の主人公カップルを軸にタイトル通り、セレブかつ人の心が読める高台家の人々の恋愛事情を描く短編連作。見どころは木絵の妄想と、心が読めてしまう高台家の人々の他人との付き合い方。っていうか、木絵の脳内の様々な登場人物。

 

映画化もされた人気作品でごくせんの原作者ということもあり、ギャグとストーリーのバランスが絶妙。

花より男子とか、シンデレラストーリー+ギャグコメディが好きな方にはドンピシャなはず。

 

この話のセールスポイントは、クォーターイケメンで仕事もできる光政が、なぜ凡庸な木絵を大切にするのかがよくわかるところ。そして、主人公木絵が容赦なくブサイクなところ。

コメディで擬態されているが、満たされる「本当の私を見てくれる王子様が現れるかもしれない」というお姫様願望。

 

 人の心を読めてしまう青年と、妄想で全てを乗り切る女性というのは究極に行きついた世界観で、察する力の強い人と現実に向き合わない人の恋愛譚として読むと中々深いものがあるなぁと思います。

 

個人的には光政の弟和正が木絵の妄想に登場するシーンと、木絵の妄想英会話のために五巻購入したと言っても過言ではない。

 

とまらないギャグ☆☆☆☆☆

冴え渡るキャラ☆☆☆☆☆

ストーリー☆☆☆☆☆

胸キュン☆

 

最初の記事

 

【少女漫画4】桜小路かのこ「青楼オペラ」

人恋しい季節ですね。気温とクリスマス的な意味で。抱きしめてくれるのは自分の腕のみ。ども、薄着して来ちゃったの?て聞かないで、ケイです。

 

クラスでは常にイケてない派閥系OLケイの少女漫画評です。好物は魔法、両片想い、侍女、騎士、幼馴染、寡黙系男子、魔法(2回目)。この季節にクリスマスコフレを求める女性にはジェラシーしか感じない。

 

桜小路かのこ「青楼オペラ」

青楼オペラ 1 (Betsucomiフラワーコミックス)

「舞台は、江戸時代の吉原遊郭
身寄りをなくした武家出身の少女・
朱音が、ある青楼(セイロウ、女郎屋)に売られてきたことから物語は
始まる。
そこの花魁の指示で客寄せに出た朱音は奇妙な男に絡まれるが、果たしてその正体とは…

お家復興を目指す朱音と、朱音に惹かれて妓楼に通う近江屋若旦那の惣右助(そうすけ)、2人の距離は縮まるが、やがて見え出す陰謀の影…

 

主人公に尽くす従者利一、花魁朝明野(あさけの)、主人公のライバル葵、お客常連メンバーなど他の人物も豊かです。

 

まずもうね、ファンタジー。やったね!

出てくるヒーロー2人がちょんまげでなく、吉原もとても清潔感あふれる場所で、主人公の復讐心や遊女同士の妬みもいっそキュートな感じなのだけど、いいのっファンタジーだから!ごちそうさま!

着物や吉原のイベント、花魁、新造、禿などの位、遊郭の建物などなど、異世界を感じさせる舞台にケイ垂涎。

 

そして、絵がめっちゃ好み。ヒーロー若旦那のニヒルな表情もいいし、何より桜小路さんの作品の主人公は、私がこうなりたい!と思う結晶みたいな感じだな。

 

ラストノーツ(1) (フラワーコミックス)

かわいくないっすか!?(語彙力ない)

 

前作ラストノーツといい、隠して隠して服のすそからにじみ出てむしろにおっている私のお姫様願望を見事に満たしてくれるような主人公たちっす。

美しくて頑張り屋で、自分を捨ててまで使命を果たそうとするその姿に金持ちイケメンが惚れ抜いてくれて、さらに従者系イケメンが付き添ってくれる……天国?ここは天国なの?

そして、この展開は我々に思い出させますな、あの詩人を。そう、神風怪盗ジャンヌをこの世に生み出した漫画家(兼トラブルメーカー)種村有菜を。

 彼女たちの魂と、その魂の叫びである作品たちにいつも全私は熱くなるのだ。冴えない我々に鏡を見て落胆しない日は来ないのか。。。プリンセスにはなれないのか。。。

 

という訳でストーリーも一応あるけど汚れちまったアラサーには現実感が薄いので、どちらかというと舞台設定と乙女願望を叶えるエピソードとシーン各話を楽しむ作品です。

好きな人はハマるかなと。私?私は毎夜読み返して、脳内で絶世の美女ロリ女郎設定のアナザーストーリーを楽しんでいる。心は自由だ!

 

ファンタジー☆☆☆☆☆

絵☆☆☆☆

キャラ☆☆☆

ストーリー☆☆

 

 

【少女漫画3】三次マキ「PとJK」

ども、最近カイロを腰に標準装備しているケイです。胸に吹きすさぶ寒風を今日も少女漫画で埋める。

 

地味系OLケイの少女漫画評です。好物は魔法、両片想い、侍女、騎士、幼馴染、寡黙系男子、魔法(2回目)。フェイスブックに自然に投稿できる女性にはジェラシーしか感じない。

 

三次マキ「PとJK」

PとJK(1) (別冊フレンドコミックス)

友達の姉が企画した合コンに人数合わせで駆り出され、年齢と身分を偽って参加した、高校1年生の歌子。そこで出会った功太といい雰囲気になるが、歌子が高校生だと分かると、途端に態度を急変させ去っていった。後日、歌子は警察官の制服姿の功太と再会するが、功太は歌子を冷たくあしらう。

警官功太に熱烈アプローチする歌子、功太の決断とは…ということで学生結婚ものです!

若いねぇ。若いっていいねっ。主人公歌子ちゃん17歳、警官功太くん23歳。一人暮らしをしっかりし、歌子ちゃんを守り、学生を説教し、そして2人きりになってもムラムラしない。

そう、これはフェアリー男子ものです。

 

※フェアリー男子…乙女の夢を原料にして生まれたイケメン、イノセントラブ(またはR18だと絶倫)、一途、君を守るよを兼ね備えた男性のこと。実体化すると宝塚になる。対義語はフェアリー女子。少年マンガに登場する、可愛くて巨乳で媚びが目立つあなただけが頼りなのを兼ね備えた存在。

 

少女漫画には多かれ少なかれ発生するフェアリー男子だけど、その幻想感をいかに薄めるかが、夢見るけど認められないモテない系OLには大事。

 

ということで、主人公2人の結婚がまぶしくて、お母さんみたいな気持ちで読みました。

絵が非常に好み。私は絵が好きでないと例え人気作でも拒否感が出てしまうので、これはとても大事。

主人公歌子ちゃんはとても可愛いらしく、そしてまぶしい。(2回目)

 

出だしの勢いがよかっただけに、途中で功太の過去トラウマ編が挟まれたのが残念でならない。両親の他界エピソードと過去回想は話のテンポが悪くなるので、よほどストーリー構成が上手くない限りはしない方がいいです。

読み切り番外編にするか、シーンの端々に匂わせるか。安いエピソードだと話に奥行きがなくなってしまうのよね。

功太のキャラを立たせるならお仕事での葛藤編をするべきかなと。ある時間に関わっていてその中で歌子ともすれ違い、また大人の女性と比較して迷い、それでも歌子を大切にする……みたいなのを、歌子目線で描くエピソードがあると、フェアリー男子に夢を見られるのではないか。

 

警官と女子高生というテーマの独創性があり出だしの勢いが良く、また当て馬大神くんや各エピソードが素敵なだけに、この部分が許せん。

 

2017年に亀梨和也土屋太鳳主演で映画化作品。うーん2人ともいい大人だし、功太くんと歌子ちゃんから若さを取ったらただのコスプレ恋愛映画になるのでは(^-^)

 

主人公の笑顔かわいいよ☆☆☆

ヒーローがケイの好み☆☆☆☆

ストーリー☆☆

設定☆☆☆☆☆

 

次の記事

 

最初の記事

 

【少女漫画2】ヒロイン失格

ども最近失恋をしたケイです。胸に吹きすさぶ寒風が辛いので、理想のイケメンたちに癒してもらうことにしました。少女漫画をたくさん読んで、トキメキを思い出したい。断じて、現実逃避ではない。

 

冴えない系アラサーのケイが独断と偏見でコメントする少女漫画評です。

好物は魔法、両片想い、侍女、騎士、幼馴染、寡黙系男子、魔法(2回目)。自然にオシャレができる女性と、自然に男子と話せる女性にはジェラシーしか感じない。

 

幸田もも子ヒロイン失格

女の子は誰しも自分が恋愛物語のヒロイン(主人公)になることを夢見るもの。

高校生・松崎はとり(以下 はとり)は、幼なじみで同じ高校に通う寺坂利太(以下 利太)に、密かな恋心を抱いていた。

ヒロイン失格 コミック 全10巻完結セット (マーガレットコミックス)

桐谷美玲が主人公で映画化したこの作品。恋愛と向き合うことから逃げ続けてきた主人公はとりが、恋のヒロインになるために挑戦を繰り返しながら、自分が好きな利太と、自分を好きな弘光くんの間で揺れ動くストーリー。

王道展開だが、意外にもよかった。弘光くん以外はキャラのブレが余り無く、また登場人物たちの動機も自然なため、抵抗感じることなくするする読めた。

特に全10巻を越えており、通常だと脇カップルに主人公がスライドしたり、仲がぐちゃっとして分かりづらくなるのに、基本的に主役にずっと重点が置かれている点で高評価。

ただ、男性陣はケイ的に微妙。イケメンだけど、割とナイーブ系なヒーロー、そして最初のチャラい方向性からどんどん愛情一本に育っていく弘光くん。冷酷チャラキャラは、冷めてる中からのぞかせる激情が良いのだよ。こう、ねっとりと。

そして、はとりは上流階層女子です。例え変顔しててもかわいいし、学年ワンツーにアプローチされちゃう。

 

個人的には序盤に出てくるイケてない女子代表に見えて、彼氏の家にご飯作りに行くあざと系女子の安達さんに救いのない展開が辛かった。趣味を極めちゃう女子は、ビッチ化しないと救われないのか。君はそのままでいいよ。その世界観は魅力的だよと微笑んでくれる武士系王子様は現れないのか。

 

クスリとできる度:☆☆☆☆☆

男子萌え度:☆

胸キュン:☆

ストーリー展開:☆☆☆

 

次の記事

 

最初の記事